低血糖症が過食の原因

摂食障害に伴う諸症状低血糖症のカラダの症状

ブドウ糖は体全体のエネルギーのおよそ8割を供給します。
エネルギー不足は、「消化」「吸収」「ブドウ糖が細胞に取り込まれてからエネルギーが産生」されるまでのいずれの過程で起こります。

低血糖が原因で細胞がエネルギー不足に陥ることによってもたらされる症状
慢性疲労(異常な疲労感)、起床時の疲れ、昼食後の強い眠気、生あくび、集中力の欠如、無気力、めまい、ふらつき、物忘れがひどい、目のかすみ、浅い呼吸、甘いものが無性に食べたい、胃腸が弱い、口臭、失神発作、偏頭痛など

低血糖症では、まず「異常な疲労感」「朝起きられない」などの疲れやすい症状が伴います。血糖値が低いと、脳や小腸粘膜などの全身の細胞に十分なエネルギーが行き渡らないためです。
そのうえ、体の血糖調節がうまくいかずに血糖値の乱降下を繰り返すと、とくにアドレナリンによって生じる交感神経緊張は体と精神にとって非常に負担をかけ「強い疲労感」の原因となります。

人間の脳は「3層構造」といって、3つの部分から成り立っています。

脳はブドウ糖が唯一のエネルギー源ですが、血糖値が低下すると生命を維持するための『爬虫類の脳(第一の脳)』と呼ばれる、呼吸・体温・ホルモン調節といった生きるために基本的な働きを司っている「脳幹」に優先的に血液が供給され、理性を司る『人の脳(第三の脳)』と呼ばれる大脳皮質へは後回しになり「思考力」「記憶力」が低下し人間らしい豊かな精神活動が低下します。
また低血糖状態では、脳に十分なブドウ糖が供給できないだけでなく、血糖値を上げるためアドレナリンが血管を収縮し脳内の栄養はますます乏しくなります。

脳神経の脱分極(興奮)後には、電解質を元にもどすために能動輸送が必要ですが、そのATPが不足し、「集中力の低下」「物忘れがひどい」などの症状を起こします。
誰でも昼食後に眠くなる経験があるかと思いますが、「食後の異常な眠たさ」は食後に急に血糖値が低下するためです。デスクワークで運動量が高くないお仕事の方では、ランチのメニューが、サンドイッチだけ、おにぎりだけ、丼ぶり飯という糖質中心のメニューは避けましょう。

「生あくび」は、低血糖によって低下した脳の機能を回復するためのカラダの反応です。
「めまい」「ふらつき」は、脳動脈硬化症やその他の脳の疾患、鉄欠乏性貧血でも起こりますが、脳の血流が不安定になっても起こります。低血糖症では、これらの症状は血糖値の変化に合わせて起こるため、出たり消えたりするのが特徴です。そして、症状の出方は左右同じです。脳溢血などの持続的な手足の片麻痺やろれつが回らないといった症状が出ることはありません。
「胃腸が弱い」のは、消化酵素が不足しとくに胃での消化機能が低下しているためです。消化の要である胃での消化が十分でないと、十二指腸の消化と吸収も低下し、腸内細菌叢の悪化を招きます。胃の機能低下は、胃腸全体に大きな負担をかけます。消化酵素は他の酵素と同様、たん白質から亜鉛の作用で作られます。低血糖状態では、視床下部→副腎軸への刺激→交感神経緊張により腸管腔内へのアドレナリンが分泌され腸内細菌叢の乱れを起こすため、ガスが貯まりおなかが張ります。
小腸からのブドウ糖吸収は、能動輸送のためのナトリウムも必要です。汗をかき易い方は、十分な塩分の補給も大切です。

また低血糖症では持続的な「筋肉痛」と、血糖値の変動に伴って起きる筋肉痛が起こります。後頭部痛に伴う目の奥の痛み、頭痛、背部痛、筋肉のこわばりなどは、筋肉に乳酸が貯まりやすいため起こります。血糖値が低下しても、アミノ酸の補給をしっかりおこないTCAサイクルをまわし疲労物質の乳酸を燃焼するように心がけましょう。
「偏頭痛」は低血糖時の脳への血流量の低下を補うため、血管が拡張して起こります。たくさんの血液を送り出そうと、心臓の拍動に合わせて脳の血管壁を圧迫することで痛みが起こります。ナイアシンは頭痛を和らげる作用があります。その他に、片頭痛は、貧血や鉄欠乏性貧血でも起こる症状です。