低血糖症が過食の原因

低血糖症と過食血糖値のしくみ

わたしたちの体は生命を維持するための「ホメオスターシス」という機能が24時間365日休みなく働き、つねに体内環境が一定に保たれています。
ホメオスターシスが働かないと、わたしたちは生きていくことができないのです。

たとえば生命を維持するには体温は36.5度くらいがちょうど良く、血圧や心拍数、発汗量や尿量、血液中のいろいろな物質の濃度やpHなど、ありとあらゆる調節が、ホメオスターシスによって調節されています。
寝ている時でも、私達の意志とは関係なく働いてくれるホメオスターシスって、ホントに大切ですね。
中でも厳重にコントロールされているのが、「血糖値」です。
血糖値はつねに一定の範囲内80~100mg/dlになるように、調節が働いています。
よく「脳のエネルギーは、糖分だ!」と云いますね。

脳はブドウ糖(=グルコース)しかエネルギー源とすることができないにため、絶えまない適切な濃度のブドウ糖(=グルコース)の持続的な供給が脳には必要です。
もしブドウ糖(=グルコース)の供給が断たれてしまうと、脳の機能は停止してしまいます。
それにもかかわらず、脳はブドウ糖を蓄えておくことができません。
たったの40秒で使い切ってしまうのです!
そのため低血糖症のようにブドウ糖(=グルコース)が不安定な状態、つまり血糖値が不安定な状態では、脳にとっては非常に不都合な事なのです。

血糖値の変化に伴う身体症状
血糖値 症状
70> 感情的になる、鈍感になる
60> 空腹感、吐き気、計算力や注意力の低下
50> 頻脈、冷や汗、顔面蒼白、倦怠感、頭痛、寡黙
40> 血圧上昇、上腹部痛、手のふるえ、あくび、異常行動、複視、見当識障害、8時間続くと植物状態に陥る
30> 傾眠
20> 痙攣、深い昏睡、不可逆的機能障害

低血糖症をお持ちの患者さまは、うつっぽい、やる気がない、集中力や記憶力の低下、頭がまわらない、だるい、眠い、ボーっとする。。。などのような症状を訴えます。
もし血糖値が極端に下がり過ぎてしまったら、眠いとかボーっとするを通りこして、意識がなくなったり、最後には昏睡状態に陥ります。強い低血糖状態がしばらく続き、脳細胞にエネルギーが供給されなければ、脳が障害を受けてしまうこともあるのです。
最悪の場合は死ぬ危険があるのですから、血糖値は常に一定になるように綿密に調節される必要があるわけですね。
そしてその調整には、自律神経とホルモン(内分泌)、肝臓などのさまざまな臓器がその担い手です。

「ブドウ糖(=グルコース)」とは砂糖や菓子類、ごはん、パン、めん類、甘いジュースなどの炭水化物が消化されてもっとも小さくなったもの(単糖)を指します。基本的に、糖分(炭水化物)は消化されると最後にはグルコース(ブドウ糖)になります。
食物中の糖分(=炭水化物)はいろいろな種類がありますが、ご飯やパンなどのでんぷんなどの多糖類、砂糖などの二糖類、ブドウ糖(=グルコース)や果糖などの単糖類などがあります。
そして血糖値とは血液中のブドウ糖(=グルコース)の濃度を意味し、食後に上昇しその後空腹時の正常値に戻ります。

血糖値(血液100ml中のブドウ糖の量)の正常値は?
空腹時の正常値 80~100mg / 100ml
炭水化物を豊富に含む食事後30~60分後の正常値 120~140mg / 100ml
3~4時間後に空腹時の正常値に戻る

空腹時の血糖の正常値は80~100 mg / 100mlです。75以下では非常に低く、105以上では境界型糖尿病の頻度が増えます。
食後の血糖値は160程度までが正常ですが、140を超えると多少高く注意が必要です。170を超えると尿中に糖が排泄されます。この壁を腎の糖排泄「閾値」と呼びます。